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マイ・ムービー・ビジネス
■原書

My Movie Business/John Irving (著)
ペーパーバック: 160 p ; 出版社: Black Swan ; ISBN: 0552998680 ; (2000/10/05)

My Movie Business: A Memoir/John Irving (著)
ペーパーバック: 192 p ; 出版社: Ballantine Books (P) ; ISBN: 0345441303 ; (2000/10/03)



■翻訳書

マイ・ムービー・ビジネス―映画の中のアーヴィング/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 村井 智之 (翻訳)
単行本: 269 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 扶桑社 ; ISBN: 4594029213 ; (2000/06)

Amazon.co.jp
ジョン・アーヴィングの小説『サイダーハウス・ルール』と映画「サイダーハウス・ルール」の間には、4人の監督、13年の歳月、そして数えきれない回数の脚本の書き直しがあった。自ら脚本を手掛けたアーヴィング(同作品により2000年の第72回アカデミー賞最優秀脚色賞受賞)は本書で、最終的にラッセ・ハルストレム監督の手で完成されたこの映画の製作過程を当事者の立場から語る。脚本家アーヴィングには、原作の登場人物を減らし、脇の筋を整理し、あるいは新しい何かを挿入して映画の決まりに合わせることが求められた。彼はそれにすべて従ったわけではないが、妥協せざるを得ない場合があることも、最終的な権限は監督にあることも理解していた。彼はその制約を受け入れ、難しいパズルに挑戦するときのような冷静な態度で解決策を探る。

本書は彼と監督やプロデューサーとのやりとりを淡々と、しかしユーモラスに描いており、原作を読んでいなくても映画を見ていなくても、それ自体一編の小説のように楽しめる。アーヴィングは「脚本に文章は存在しない」と断言する。「脚本のなかに文章のかわりとして存在するのは、子ども用の複雑なおもちゃを組みたてる際の説明書きにすぎず、そこに唯一美的な要素があるとしたら、きわめて明快であること、それだけである」。本書は小説と脚本がいかに違うものであるかを実例に即して教えてくれる。原作者、脚本家の権限の及ぶ範囲がいかに狭いかについても、アーヴィングは書き漏らしていない。(松本泰樹)

内容(「BOOK」データベースより)
完成まで13年を要した『サイダーハウス・ルール』。製作の過程で体験した脚本家としての葛藤を原作者自らが回想する、巨匠アーヴィングの映画の思い出。アカデミー賞最優秀脚色賞受賞。

目次

ミセス・バークレーの便秘
エーテル中毒
ゴム手袋
覚めているようで覚めていない
偉大なる神アーヴィング
人の役に立つために
つけを払う
しかしほんとうにチンパンジーに教えることができるのか?
ぼろぼろの子宮
厳粛版〔ほか〕



[MY OWN REVIEW]
My Movie Business (1999)

2000年第72回アカデミー賞でみごと最優秀脚色賞に輝き、授賞式のステージの上で挨拶するジョン・アーヴィングの目は涙に潤んでいた。現代アメリカ文学を代表する巨匠のひとりであり、60代に達しようというアーヴィングは、レスリングで鍛え上げた体同様、精神的にも屈強な印象を与えるが、その彼が浮べる涙の理由(わけ)が、回顧録(メモワール)というかたちで『マイ・ムービー・ビジネス』に描かれている。

原作となった『サイダーハウス・ルール』を映画化するにあたっては、完成まで13年という歳月と4人の異なった監督を要し、文字通り紆余曲折の道をたどった。その経緯を小説と脚本の違いに重点を置きながら、こと細かに説明している。とにかく細かく、よく記憶しているなあと感心するばかりなのだが、13年もかけて4回も脚本を書き直した当人にとってみれば、どうしても説明しておかなくてはならない経緯だったのだろう。アーヴィングのこの作品に対する思い入れが、ひしひしと伝わってくるメモワールとなっている。

中程に映画の写真集があり、扉の中には「しかめっつらの駅長役」で出演したアーヴィングの写真がある。巨匠の名にふさわしい風格である。
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
未亡人の一年
■原書

A Widow for One Year/John Irving (著)
マスマーケット: 592 p ; 出版社: Ballantine Books (Mm) ; ISBN: 034543479X ; (2001/11/27)

A Widow for One Year/John Irving (著)
ペーパーバック: 672 p ; 出版社: Black Swan ; ISBN: 055299796X ; (1999/06/03)

A Widow for One Year: A Novel (Ballantine Readers Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 560 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345424719 ; Reprint 版 (1999/04/01)

A Widow for One Year (Modern Library of the World's Best Books)/John Irving (著)
ハードカバー: 537 p ; 出版社: Random House Inc ; ISBN: 0812968573 ; (2003/05/20)

The Cider House Rules/a Widow for One Year/a Prayer for Owen Meany/John Irving (著)
ペーパーバック: 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345458907 ; Slipcase 版 (2002/11/01)



■翻訳書

未亡人の一年〈上〉 John Irving collection 1989-1998/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 都甲 幸治 (翻訳), 中川 千帆 (翻訳)
単行本: 438 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 新潮社 ; ISBN: 410519108X ; 上 巻 (2000/06)

内容(「MARC」データベースより)
1958年、ロングアイランド。4歳の少女ルースは、母がアルバイトの少年エディとベッドにいるところを目撃する。やがて母は死んだ息子たちの写真だけもって姿を消し、母を失ったルースと、恋を失ったエディが残された…。

未亡人の一年〈下〉 John Irving collection 1989-1998/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 都甲 幸治 (翻訳), 中川 千帆 (翻訳)
単行本: 419 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191098 ; 下 巻 (2000/06)

内容(「MARC」データベースより)
今や世界的人気作家となったルースは、冴えない小説家のエディと再会する。5年後、謎のカナダ人作家の存在が二人をゆすぶり、オランダ人の警官まであらわれて…。遠い夏の日から37年、こわれた家族と一つの純愛の行方は?

内容(「BOOK」データベースより)
1990年、ニューヨーク。いまや世界的人気作家のルースは、冴えない小説家のエディと再会する。アムステルダムで彼女は、父の絵本のモグラ男そっくりの犯人が、娼婦を殺害するのを見てしまう。5年後。ルースは幼子を抱えた未亡人。エディは相も変わらぬ独身暮らし。謎のカナダ人作家の存在が二人をゆすぶり、オランダ人の警官まであらわれて…。遠い夏の日から37年。毀れた家族と一つの純愛の行きつく先は?圧倒的ストーリー展開、忘られぬ人物造形、緻密なディテール、胸を打つエピソード、そして登場人物の手になる小説内小説―。長篇小説の愉しみのすべてがここにある。



[MY OWN REVIEW]
A Widow For One Year (1998)

他の作品とは少し趣が異なる。実はこれが、アーヴィングを原書で読んだ最初の作品。

父テッド、母マリオン、娘ルース、母の愛人エディの四人をベースに繰り広げられる人生模様。アーヴィングお得意の、奇怪な世界はほとんどなりをひそめていると言ってもいいかもしれないが、それぞれ作家になった登場人物の中で、児童文学作家の父テッドの書いた物語が、おそらくその世界なのだろう。その物語を聞いて育ったルースに、影響が出ているのは明らかである。また事故死した息子たちの写真についての言及が、現実の世界から切り離す役割を果たしているかもしれない。

最後は母親の愛情を受けずに育ったルースが、ついにその愛情を感じることができるという場面で終わるのだが、そこはアーヴィングのこと、そう単純な話ではない。個人的には、とんでもない実生活の父親テッドに魅力を感じる。テッドが書いた(もちろんアーヴィング作だが)作中作をまとめて、1冊出してほしいくらいだ。

──後に(2005年)『A Sound Like Someone Trying Not To Make A Sound』(誰かが音を立てないようにしている音)が絵本として出版された。
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
The Imaginary Girlfriend
■原書

The Imaginary Girlfriend/John Irving (著)
ペーパーバック: 160 p ; 出版社: Black Swan ; ISBN: 0552996807 ; (1997/03/01)

The Imaginary Girlfriend (Ballantine Reader's Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 192 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345458265 ; (2002/11/26)
Book Description
The Imaginary Girlfriend is a miniature autobiography detailing Irving’s parallel careers of writing and wrestling. . . . Tales of encounters with writers (John Cheever, Nelson Algren, Kurt Vonnegut) are intertwined with those about his wrestling teammates and coaches. With humor and compassion, [Irving] details the few truly important lessons he learned about writing. . . . And in beefing up his narrative with anecdotes that are every bit as hilarious as the antics in his novels, Irving combines the lessons of both obsessions (wrestling and writing) . . . into a somber reflection on the importance of living well.”
The Denver Post



■翻訳書

未訳


[MY OWN REVIEW]
The Imaginary Girlfriend (1996) 
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
サーカスの息子
■原書

A Son of the Circus/John Irving (著)
マスマーケット: 704 p ; 出版社: Ballantine Books (Mm) ; ISBN: 0345389964 ; Reprint 版 (1995/10/01)

A Son of the Circus/John Irving (著)
ペーパーバック: 832 p ; 出版社: Black Swan ; ISBN: 055299605X ; (1995/09/01)

A Son of the Circus (Ballantine Reader's Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 672 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345417992 ; Reprint 版 (1997/05/01)



■翻訳書

サーカスの息子〈上〉 John Irving collection 1989-1998/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 岸本 佐知子 (翻訳)
単行本: 451 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191063 ; 上 巻 (1999/10)
内容(「BOOK」データベースより)
カナダで整形外科医として成功しているダルワラは、ボンベイ生まれのインド人。数年に一度故郷に戻り、サーカスの小人の血を集めている。彼のもうひとつの顔は、人気アクション映画『ダー警部』シリーズの覆面脚本家。演じるのは息子同然のジョン・Dだが、憎々しげな役柄と同一視されボンベイ中の憎悪を集めている。しかも、売春街では娼婦を殺して腹に象の絵を残すという、映画を真似た殺人事件まで起きる始末。ふたりは犯人探しに乗り出すのだが。

サーカスの息子〈下〉 John Irving collection 1989-1998/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 岸本 佐知子 (翻訳)
単行本: 484 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191071 ; 下 巻 (1999/10)
内容(「BOOK」データベースより)
連続娼婦殺人犯は、とうとうダルワラとダーの間近にまで迫ってきた!犯人はいったい何者で、狙いは何なのか。事の真相は、二十年前のゴア海岸に遡る。ダルワラは、張形とともに旅していたヒッピー娘を助けるが、彼女こそ犯人のゼナナ―女装の売春夫を唯一目撃していたのだ。ダルワラやダー、そして担当刑事の記憶の糸を繋ぎあわせていくうちに、意外な人物が浮かび上がってくる。犯人逮捕は出来るのか…。そんな折り、ダーと生き別れとなった双子の片割れがアメリカからやってくる。神父見習いの生真面目な宣教師マーティンが、とんでもない騒動を次々に起こして。



[MY OWN REVIEW]
A Son of the Circus (1994)
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
ピギー・スニードを救う話
■原書

Trying to Save Piggy Sneed/John Irving (著)
ペーパーバック: 224 p ; 出版社: Black Swan ; ISBN: 0552995738 ; (1994/03/31)

Trying to Save Piggy Sneed/John Irving (著)
ペーパーバック: 448 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345404742 ; (1997/02/01)

Trying to Save Piggy Sneed/John Irving (著)
ハードカバー: 432 p ; 出版社: Little Brown & Co ; ISBN: 1559703237 ; (1996/01/01)



■翻訳書

ピギー・スニードを救う話 John Irving collection 1989-1998/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 小川 高義 (翻訳)
単行本: 254 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191055 ; (1999/08)

内容(「BOOK」データベースより)
祖母は言った。「ほんとにまあ、どうして作家なんぞになったもんだか」それは、ピギー・スニードがいたからだ。豚を飼い、豚と暮らしたこの男が、豚ともども焼け死んだとき、少年アーヴィングの口をついて出た嘘話。作家の仕事は、ピギーに火をつけ、それから救おうとすることなのだ。何度も何度も。いつまでも。創作の秘密を明かす表題作とディケンズへのオマージュに傑作短篇をサンドウィッチ。ただ一冊の短篇&エッセイ集。

内容(「MARC」データベースより)
ああ、悲運のピギーよ、君を泣く! 創作の秘密を明かす表題作とディケンズへのオマージュに傑作短篇をサンドウィッチ。はじめての短篇&エッセイ集。

目次
ピギー・スニードを救う話
インテリア空間
もうすぐアイオワ
疲れた王国
ブレンバーの激論
ひとの夢
ペンション・グリルパルツァー
小説の王様



[MY OWN REVIEW]
Trying to Saving Piggy Sneed (1993)

珍しい短編集。
タイトル作「ピギー…」は、アーヴィングが何故作家になったかという動機を書いており、最後のディケンズを扱った「小説の王様」は、ディケンズ論としながらも、アーヴィング自身の文学論であるとのこと。個人的には、彼は長編作家であると思うのだが、アーヴィングを
理解する上では、重要な作品と言えるかもしれない。

訳者はあとがきで、アーヴィングは訳しづらいと書いているが、たまたまこの短編集が訳しづらかったのではないかと思う。アーヴィングの英文自体は非常にきれいなもので、どんどん引き込まれていくし、細かく書きこんでいるので省略などがなく、分かりやすい。ヘミングウェイなどのミニマリズムとは対極に位置する作家だと思う。しかし、やはり日本語にするのは難しいのかもしれない。書いてあることをそのまま訳してしまうと、説明調で、いただけなくなるかも。翻訳家にも相当な文学センスが要求される作家なのだろう。
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
オウエンのために祈りを
■原書

A Prayer for Owen Meany/John Irving (著)
マスマーケット: 640 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345361792 ; Reissue 版 (1990/04/01)

A Prayer for Owen Meany/John Irving (著)
ペーパーバック: 640 p ; 出版社: Black Swan ; ISBN: 0552993697 ; (1990/05/25)

A Prayer for Owen Meany (Ballantine Reader's Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 543 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345417976 ; (1997/05/01)

A Prayer for Owen Meany: A Novel (Modern Library)/John Irving (著)
ハードカバー: 641 p ; 出版社: Random House Inc ; ISBN: 0679642595 ; (2002/06/04)

The Cider House Rules/a Widow for One Year/a Prayer for Owen Meany/John Irving (著)
ペーパーバック: 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345458907 ; Slipcase 版 (2002/11/01)



■翻訳書

オウエンのために祈りを〈上〉 ジョン・アーヴィング・コレクション/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 中野 圭二 (翻訳)
単行本: 437 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191039 ; 上 巻 (1999/08)
メタローグ
この一年間出版された海外作品群で、“事件”と呼んでいいほど、最も注目を集めた作品。原書の発表から10年にもなるのに、出版されず、ファンをやきもきさせていたが、結果的には、これに続く著作3冊と合わせ、ジョン・アーヴィング・コレクションの第一弾として世に出て、より一層の反響を呼んだのではないだろうか。主人公と極端にサイズの小さい少年との友情を語った、長篇作家アーヴィングの持ち味を遺憾なく発揮した力作であり、本人によれば『ガープの世界』より高い支持を集めていると言う。涙を誘う場面もいくつかあるが、当世流行りの癒し小説に比べ、人物造形、ストーリーの展開で圧倒的にスケールが大きい。(新元良一)
『ことし読む本いち押しガイド2000』 Copyright© メタローグ. All rights reserved.

内容(「BOOK」データベースより)
5歳児ほどの小さな身体。異星人みたいなへんてこな声。ぼくの親友オウエンは、神が遣わされた天使だった!?宿命のファウルボールによる母の死。前足を欠いたアルマジロの剥製。赤いドレスを着せられた仕立用人台。名人の域に達した二人組スラムダンク。―あらゆるできごとは偶然なのか?それとも「予兆」なのか?映画「サイモン・バーチ」原作。

オウエンのために祈りを〈下〉 ジョン・アーヴィング・コレクション/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 中野 圭二 (翻訳)
単行本: 460 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105191047 ; 下 巻 (1999/08)
内容(「BOOK」データベースより)
名門プレップ・スクールの学校新聞編集長として活躍するオウエンと、なにかと彼に頼りっきりのさえないぼく。ヴェトナム戦争が泥沼の様相を呈しはじめるころ、オウエンは小さな陸軍少尉として任務につく。そしてぼくは、またもや彼のはからいによって徴兵を免れることになる。椰子の木。修道女。アジア人の子供たち。―オウエンがみる謎の夢は、二人をどこへ導くのか?



[MY OWN REVIEW]
A Prayer for Owen Meany (1989)

S.キングも絶賛という作品。
何かと細かく書き込むアーヴィングのこと、上巻だけでも一作品読んだくらいのボリュームだが、どんどん引き込まれていく。下巻に至っては、一気に読めた。

キリスト教とベトナム戦争の話が、全体にちりばめられているので、アメリカではガープを超える人気だが、日本ではどうだろうか?しかし、オウエンがいきいきしているし、語り手のジョンもいいキャラクターだと思う。

物語をつきつめると、この世に生まれたからには、何か目的なり意味があるのだという哲学的な内容。キングの言葉を借りれば「このように出来事が複雑に絡み合い、
プロットも濃密な物語は、入れ子細工の箱をあけるように、読者に一つ一つ開いてもらうにしくはない」とのこと。アーヴィングが物語の構成を考えているところを創造すると、頭が痛くなりそうだが、「現代文学の巨匠」と言われるにふさわしい作品と言えるだろうと思う。

当初、ジョンとオウエンのどちらかが、アーヴィング自身であると感じたが、全く違っており、実はジョンはヨハネであり、オウエンはキリストであるとする見方もある。作中に登場する祖母は、アーヴィングの祖母がモデルになっているようだが。
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
サイダーハウス・ルール
■原書

The Cider House Rules/John Irving (著)
マスマーケット: 598 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345387651 ; Reprint 版 (1994/09/01)

The Cider House Rules (Black Swan S.)/John Irving (著)
ペーパーバック: 736 p ; 出版社: Black Swan ; ISBN: 0552992046 ; (1986/06/20)

The Cider House Rules: A Novel (Ballantine Reader's Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 560 p ; 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345417941 ; (1997/05/01)

The Cider House Rules: A Novel (Modern Library (Hardcover))/John Irving (著)
ハードカバー: 571 p ; 出版社: Random House Inc ; ISBN: 0679603352 ; (1999/11/01)

The Cider House Rules (Thorndike Large Print Basic Series)/John Irving (著)
ハードカバー: 1064 p ; 出版社: Thorndike Pr ; ISBN: 0786226749 ; Largeprint 版 (2000/08/01)

The Cider House Rules/a Widow for One Year/a Prayer for Owen Meany/John Irving (著)
ペーパーバック: 出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345458907 ; Slipcase 版 (2002/11/01)



■翻訳書

サイダーハウス・ルール〈上〉 文春文庫/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 真野 明裕 (翻訳)
文庫: 532 p ; サイズ(cm): 148 x 105
出版社: 文芸春秋 ; ISBN: 4167309645 ; 上 巻 (1996/07)
内容(「BOOK」データベースより)
セント・クラウズの孤児院で、望まれざる存在として生を享けたホーマー・ウェルズ。孤児院の創設者で医師でもあるラーチは、彼にルールを教えこむ。「人の役に立つ存在になれ」と。だが堕胎に自分を役立てることに反発を感じたホーマーは、ある決断をする―。堕胎を描くことで人間の生と社会を捉えたアーヴィングの傑作長篇。

サイダーハウス・ルール〈下〉 文春文庫/ジョン アーヴィング (著), John Irving (原著), 真野 明裕 (翻訳)
文庫: 526 p ; サイズ(cm): 148 x 105
出版社: 文芸春秋 ; ISBN: 4167309653 ; 下 巻 (1996/07)
内容(「BOOK」データベースより)
サイダーハウスのルールとは何なのだろう。酒瓶を持って屋根に上がらないこと。たとえどんなに暑くても、冷蔵室へ寝に行かないこと。一度に6名以上は屋根に上がらないこと…。ホーマーは15年間その一覧表を壁に貼りつづけた。まるで人生のルールを探るかのように。現代アメリカが生んだきわめて"小説らしい小説"。



[MY OWN REVIEW]
The Cider House Rules (1985)

堕胎をテーマにした話で、産科医であった祖父の影響か、妙に詳細な記述に驚く。時代は堕胎が合法でなかった頃で、堕胎を余儀なくされた女性たちは、秘密裏に事を済ますのだが、中には処理がまずくて死に至るものもいる。そんな中で堕胎を認めて、自ら手をくだしている
孤児院の院長ドクター・ラーチと、その孤児院で生まれたホーマー・ウェルズの一生を描く。

アーヴィングのリアリストぶりに、少々とまどいはあったものの(女性の痛みが伝わってくるようで)、後半ぐっとくる部分もあって、秀作だと思う。自分の子どもが生まれたあとのホーマーに、ガープと通ずる部分を見た。彼の作品には、やはりどこかで繋がりがあるのだろう。
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
ホテル・ニューハンプシャー
■原書

The Hotel New Hampshire (Ballantine Reader's Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 401 p ; サイズ(cm):
出版社: Ballantine Books ; ISBN: 034541795X ; Reprint 版 (1997/05/01)

The Hotel New Hampshire (Black Swan S.)/John Irving (著)
ペーパーバック: 520 p ; サイズ(cm):
出版社: Black Swan ; ISBN: 0552992097 ; (1986/12/31)

The Hotel New Hampshire/John Irving (著)
マスマーケット: 432 p ; サイズ(cm):
出版社: Ballantine Books ; ISBN: 034540047X ; Reissue 版 (1995/10/01)

The Hotel New Hampshire/John Irving (著)
ペーパーバック: サイズ(cm):
出版社: Pocket Books (Mm) ; ISBN: 0671687948 ; Reissue 版 (1985/09/01)



■翻訳書

ホテル・ニューハンプシャー〈上〉/中野 圭二 (翻訳), ジョン アーヴィング
文庫: 427 p ; サイズ(cm): 148 x 105
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4102273034 ; 上 巻 (1989/10)
内容(「BOOK」データベースより)
1939年夏の魔法の一日、ウィン・ベリーは海辺のホテルでメアリー・ベイツと出会い、芸人のフロイトから一頭の熊を買う。こうして、ベリー家の歴史が始まった。ホモのフランク、小人症のリリー、難聴のエッグ、たがいに愛し合うフラニーとジョン、老犬のソロー。それぞれに傷を負った家族は、父親の夢をかなえるため、ホテル・ニューハンプシャーを開業する―現代アメリカ文学の金字塔。

ホテル・ニューハンプシャー〈下〉/中野 圭二 (翻訳), ジョン アーヴィング
文庫: 412 p ; サイズ(cm): 148 x 105
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4102273042 ; 下 巻 (1989/10)
内容(「BOOK」データベースより)
フロイトの招きでウィーンに移住したペリー一家は、第二次ホテル・ニューハンプシャーを開業、ホテル住まいの売春婦や過激派たちとともに新生活をはじめる。熊のスージーの登場、リリーの小説、過激派のオペラ座爆破計画…さまざまな事件を折りこみながら、物語はつづく。現実というおとぎ話の中で、傷つき血を流し死んでゆくすべての人々に贈る、美しくも悲しい愛のおとぎ話。



[MY OWN REVIEW]
The Hotel New Hampshire (1981)

この作品は、おそらく『熊を放つ』に繋がっているのだろうと推測する。嗅覚に鋭敏なリアリストのアーヴィングらしい、熊と犬の匂いがそこら中に漂っているような物語。特有の奇怪な世界を展開していくが、キーワードは「ソロー(悲壮)」という名の犬。『ガープの世界』で、ヒキガエルがその役割を果たしていたのと同様のものだろう。『熊を放つ』『ガープの世界』を通じて、この作品のより深い理解に繋がるのだろう。

結局この話は、「家族の在り方」というテーマらしいのだが、こんな家族がいたら怖いという感じで、個人的には「この作品が一番好き」とは言えない。暴力、殺人、売春、レイプ、近親相姦、テロ、奇形、同性愛などなど、ありとあらゆるものが、この主人公一家には揃っているのだ。テーマが盛り沢山なので、物語としては十分面白い。
| ジョン・アーヴィング | comments(0) |
ガープの世界
■原書

The World According to Garp (Modern Library)/John Irving (著)
ハードカバー: 688 p ; サイズ(cm):
出版社: Random House Inc ; ISBN: 0679603069 ; (1998/05/01)

The World According to Garp (Ballantine Reader's Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 437 p ; サイズ(cm):
出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345418018 ; Reprint 版 (1997/05/01)

The World According to Garp (Black Swan S.)/John Irving (著)
ペーパーバック: 591 p ; サイズ(cm):
出版社: Black Swan ; ISBN: 0552992054 ; (1986/12/31)

The World According to Garp/John Irving (著)
マスマーケット: 624 p ; サイズ(cm):
出版社: Ballantine Books (Mm) ; ISBN: 034536676X ; Reissue 版 (1994/08)



■翻訳書

ガープの世界〈上〉/筒井 正明 (翻訳), ジョン アーヴィング
文庫: 446 p ; サイズ(cm): 148 x 105
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4102273018 ; 上 巻 (1988/10)
内容(「BOOK」データベースより)
看護婦ジェニーは重体の兵士と「欲望」抜きのセックスをして子供を作った。子供の名はT・S・ガープ。やがで成長したガープは、ふとしたきっかけで作家を志す。文章修業のため母ジェニーと赴いたウィーンで、ガープは小説の、母は自伝の執筆に励む。帰国後、ジェニーが書いた『性の容疑者』はベストセラーとなるのだが―。現代アメリカ文学の輝ける旗手アーヴィングの自伝的長編。

ガープの世界〈下〉/筒井 正明 (翻訳), ジョン アーヴィング
文庫: 489 p ; サイズ(cm): 148 x 105
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4102273026 ; 下 巻 (1988/10)
内容(「BOOK」データベースより)
結婚したガープは3編の小説を発表し幸福な毎日を送るが、妻ヘレンの浮気に端を発した自動車事故で1人の子供を喪い、ガープ夫妻も重傷を負う。女性に対する暴力をテーマに、傷ついた心と体を癒しつつ書いた小説は全米にセンセーションを巻き起こした。一躍ベストセラー作家となったガープは悲劇的結末への道を歩み出していた―。現代をコミカルに描く、アーヴィングの代表作。



[MY OWN REVIEW]
The World According to Garp (1978)

個人的には最も好きな作品。平均的なアーヴィングらしさというものが織りこまれていると思う。作中作品の「ペンション・グリルパルツァー」は短編集『ピギー・スニードを救う話』ですでにお馴染み。

自伝的作品と言われている(実際には自伝ではないが)ものだけに、主人公の作家ガープとアーヴィングが重なって見える部分も多い。特にそれぞれに発表している作品が似ていることが興味深い。またもう一つの作中作品である「ベンセンヘイバーの世界」もすごい。アーヴィングのリアリズムぶりに少々ひるむ感じがしたものの、やはり代表作と言えるものと再認識。

「書くことの孤独」は、オースターもその作品の中で言及しているが、物を作り出す作業はいずれも孤独である。経験と想像力、作家と批評の関係など、大きく頷けるものがある。このあたりはアーヴィング自身が切に感じているところなのだろう。
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158ポンドの結婚
■原書

The 158-Pound Marriage (Black Swan S.)/John Irving (著)
ペーパーバック: 234 p ; サイズ(cm):
出版社: Black Swan ; ISBN: 0552992089 ; (1986/12/31)

The 158-Pound Marriage (Ballantine Reader's Circle)/John Irving (著)
ペーパーバック: 176 p ; サイズ(cm):
出版社: Ballantine Books ; ISBN: 0345417968 ; Reprint 版 (1997/06)

The 158-Pound Marriage/John Irving (著)
マスマーケット: 256 p ; サイズ(cm):
出版社: Ballantine Books ; ISBN: 034536743X ; Reprint 版 (1994/09/01)

ABOUT THIS BOOK

"Irving looks cunningly beyond the eye-catching gyrations of the mating dance to the morning-after implications."
--The Washington Post

The darker vision and sexual ambiguities of this erotic, ironic tale about a ménage a quatre in a New England university town foreshadow those of The World According to Garp; but this very trim and precise novel is a marked departure from the author's generally robust, boisterous style. Though Mr. Irving's cool eye spares none of his foursome, he writes with genuine compassion for the sexual tests and illusions they perpetrate on each other; but the sexual intrigue between them demonstrates how even the kind can be ungenerous, and even the well-intentioned, destructive.

"One of the most remarkable things about John Irving's first three novels, viewed from the vantage of The World According to Garp, is that they can be read as one extended fictional enterprise. . . . The 158-Pound Marriage is as lean and concentrated as a mine shaft."
--Terrence Des Pres



■翻訳書

158ポンドの結婚/ジョン・アーヴィング (著), 斎藤 数衛 (翻訳)
単行本: 327 p ; サイズ(cm): 182 x 128
出版社: サンリオ ; ISBN: 4387861525 ; (1986/12)
内容(「BOOK」データベースより)
二組の若い夫婦の出会い、交換、別離…。鮮烈な青春像を通して、大人であることの痛みを描き、『ガープの世界』を導いた、ほろにがきコメディー。


[MY OWN REVIEW]
The 158-Pound Marriage (1974)

これを読みながら、元レスラーのセイヴァリンに、ガープやオウェンといったアーヴィング作品の主人公たちが重なってきて、このあたりがアーヴィングの原点なのかなと思ったりした。一方、語り手である「僕」は、ガープやオウェンといった特殊な人物の傍らにいて、それを見守り、読者に語っている人物、例えば 『オウエンのために祈りを』 のジョンといった感じに受け取れた。

アーヴィングも、元レスラー(プロレスじゃないよ!)なので、スポーツとしてのレスリングに関する記述はプロなみだが、レスリングってなんとなくエロチックだと思っていたら、やっぱりそういうところを捉えていたんだなと。

アーヴィング独特の「奇怪な世界」というのが、あまり見えていないような気もしたのだが、そもそもスワッピングという四角関係の題材自体が、「奇怪な世界」とも言えるだろう。そして「僕」の妻であるウチの数奇な育ちというのも、「奇怪な世界」の一種だろうと思う。

あとがきを柴田元幸氏が書いているのだが、その中で気になった部分を書いておく。

●人はたいてい、「日常」とは、それこそ日常的な出来事が無限にくり返される安定した退屈な世界であると考える。「日常」は波乱にみちた「物語」とは無縁であり、そのような「物語」などは虚構にすぎないというわけだ。だがアーヴィングからしてみれば、何も起こらない日常という考えこそが絵空事であり虚構なのだ。アーヴィングはしばしば、誰もが物語の解体をとなえる現代にあってかたくなに物語の復権をめざす作家であるといわれる。たぶんその通りだが、彼は「日常」から逸脱したところに「物語」を見出しているのではない。「日常」そのものが偶然と危険にみちた「物語」なのだ。

●「僕」の父親は、本を終りまで読み通すことができない人間である。「どんな本でも終りにくるとたまらなく悲しくなってな」というのである。「僕」の父親はけして肯定的に書かれた人物ではない。けれどこの一言だけは、たぶん、作者自身の思いを伝えている。

本の終りが悲しいのは、それが人生の終りに重ね合されているからだ(事実、「僕」の父親が死んだとき「僕」は「親父がやっと何かをし終えた」という)。アーヴィングの小説の結末もまた、どんな肯定的な終り方であれ、つねにどこか哀しさを帯びている。それは、逸脱しつづける「日常」の延長線上に確実に控えている死の影が、物語を浸しているからだ。

(2005年3月15日)
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